(陸上自衛隊青森駐屯地防衛館)

八甲田山雪中行軍で有名な歩兵第五聯隊兵営は、現在の青森県立青森高校(青森市桜川8-1-2)の場所にあり、写真の聯隊本部庁舎もかつてはその地にあった。 戦後、同地の兵舎は進駐軍宿舎や県立青森高校教員宿舎として使用されたが、数度の火災により本棟だけが残ったという。

その後、貴重な遺構であるこの建物を保存するため、昭和43年11月、陸上自衛隊青森駐屯地(青森市浪館字近野45)内に建物の一部をカット(当初13スパンあったものを7スパンに切詰め)して、縮小した上で再建された。

この建物はルネサンス様式で建てられ、青森県に徴現存する西洋建築物としては最古級。その特としてはが、玄関の円柱・外壁角の隅石・雁木等挙げられる。

現在は「青森駐屯地防衛館」として利用されており、八甲田雪中行軍遭難資料や県関連の日本軍の史料が展示されている。

(本項の画像提供 ”陸軍歩兵中佐”様)

(平成21年12月16日初掲載)