騎兵第十三・十四・十五・十六聯隊跡

(陸軍習志野学校跡)

騎兵旅団説明板

近くの八幡公園騎兵第一・第二旅団司令部跡にある説明板。

騎兵第十三・第十四聯隊は騎兵第一旅団の隷下部隊、騎兵第十五・第十六聯隊は騎兵第二旅団の隷下部隊であった。

なお、騎兵第二旅団の施設は、昭和初期に新設された「陸軍習志野学校」に引き継がれて終戦に至った。

昭和初期の各聯隊上空の航空写真

クリックすると拡大写真を閲覧可能。当該写真中の丸数字のついている地点の現況を以下に掲載

@ 騎兵第十三聯隊跡(現、東邦大学)

おそらく東邦大学正門付近が騎兵第十三聯隊の営門跡と思われるが、残念ながら遺構らしいものは何もない。

A 騎兵第十四聯隊跡(現、日本大学生産工学部)

日大生産工学部正門付近が騎兵第十四聯隊の営門跡と思われる。しかし、ここも遺構らしいものは残っていない。

B 騎兵第十五聯隊跡(現、東邦大学附属中学校・高校、習志野市営住宅)

写真は東邦大学附属中学校の正門付近。ここが騎兵第十五聯隊営門跡と思われる。正門を入って少し進んだ右側に石碑があり、騎兵聯隊か習志野学校関係のものかとも思われるが敷地内なので未確認である。

C 騎兵第十五聯隊兵舎跡

附属中学校の東側に子供会館という施設がある。この裏手に入ると駐車場があり、その北側の空き地(国有地と思われる)に煉瓦の建築物の基礎が延々と残っている。ここは、騎兵第十五聯隊の3棟あった兵舎のうちの東側のものの基礎である。

C 騎兵第十五聯隊兵舎跡東側

反対側の道路(騎兵第十五聯隊と十六聯隊との境界)上から同じ地域を撮影したところ。写真左のコンクリートは洗面所の洗面台。

C 騎兵第十五聯隊洗面台

旧軍の兵舎本体などの建築物は少数ながら結構残っているが、こういうものはさっさと取り壊されて残っていない場合が多い。そういう点で、非常に貴重な遺構であるといえる。

D 旧騎兵第十五聯隊建築物

上の道路沿い、洗面台の南側に残る煉瓦基礎の木造建築物。聯隊の倉庫か何かの遺構かもしれない。建築時期は不明であるが、かなり古いものである。陸軍習志野学校の遺構でもある。

D 上の建物を反対側から見たところ

建物の西側は切り取られており、トタン壁となっている。昔の写真をみると、手前の空き地まで続く長い建物であったようである。

D 騎兵第十五聯隊と第十六聯隊との境界

この1.5車線道路から歩道あたりが両聯隊の境界線にあたるが、習志野学校になって境界はなくなっている。写真左側の建物が上の建築物。

E 騎兵第十六聯隊正門跡(陸軍習志野学校正門跡)

このブロック積みの門は、昭和50年代まで千葉大学が使用していたときのもので、現在は閉鎖されており中に入れない。

前述のとおり、騎兵第二旅団(騎十五・十六)の敷地は昭和初期以降「陸軍習志野学校」が使用しており、騎十六の正門が習志野学校正門となった。

敷地内は鬱蒼とした森になっており、建物の基礎などが残っているらしいが、内部の状況はよくわからない。

E 騎兵第十六聯隊正門の煉瓦遺構

ブロック塀の右脇に煉瓦積みの遺構がある。土塁の土が崩落しないよう敢えて残したものであろうが、安っぽいブロック塀を建てるのなら、千葉工業大学のように煉瓦の門柱も一緒に残した方が良かったのではないかと思われる。

   (平成13年9月掲載)


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