第九師団司令部庁舎

(平成14年8月28日)

第九師団司令部庁舎

現在は、石川県庁舎石引分室として使用されており、財団法人石川県県民ふれあい公社が入っている。

この建物は、明治31年に金沢城二の丸跡に建設され、昭和43年に現在地に移築された際に両翼が約半分に切りつめられた以外はほぼ原形を保っているという。

木造2階建、瓦葺で、正面玄関のピラスター(付け柱)やペディメント(三角形の切り妻壁)、上げ下げ窓の下に付けられた手すり状の意匠など、初期洋風建築の持つ簡素なルネサンス風の外観を特徴とする。明治期の庁舎建築の好例といわれる。

石川県登録有形文化財。

正面玄関

中央階段

玄関ホールの天井に残る照明取付箇所

元はシャンデリアが下げられていたのであろうか。

今は少しずらした場所に市販の照明器具がつけられている。

庁舎の裏側

建物基部の通気口の形状

元々ついていたものかどうかはわからないが、何の変哲もない柵状のものである。


(平成14年8月28日初掲)