(平成10年6月10日)
写真左から、「大満洲國建國功労章」、「満州帝國皇帝訪日紀念章」、「建國神廟創建紀念章」 「大満洲國建國功労章」は、大同元年(昭和7年)3月1日の満州国建国に功労のあったものに与えられたものである。綬(リボン)は満州国旗の色で、赤・青・白・黒・黄の5色で満・漢・蒙・日・朝の「5族共和」を表している。なお、当初満州国は帝政ではなかったので、清朝最後の皇帝であった愛親覚羅溥儀は「執政」であった。帝政に移行して国名が「満洲帝國」に変わるのは昭和9年3月1日である。 「満州帝國皇帝訪日紀念章」は、康徳2年(昭和10年)4月6日〜25日の間、満州帝国皇帝溥儀が訪日した後、関係者に与えられたものである。 「建國神廟創建紀念章」は、康徳7年(昭和15年)7月15日の建国神廟の創建に関係した者に与えられたものである。建国神廟は、皇帝溥儀が昭和15年に第2回目の訪日をした際に天皇家の祖先である天照大神を満州にも祀りたいと日本側に強く望んで創建に至ったものであり、その目的は天皇や神道の権威を借りて自分の地位を向上させようとするものだったといわれる。
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