満州帝国の勲章は、日本の勲章に並行して制定されている。
「景雲章」は勲一位から勲八位まであり、日本の旭日章に相当する勲章である。 製造は満州ではなく日本の造幣局等で行われていた。 景雲章は、「勲一位から勲八位に叙する者又は既に叙された者で柱國章を賜う以外の者に賜る」ものであった。 軍人會館出版部発行の「勲章・記章の話」によると、「雲は天の表象であって、神仙の乗物であるのみならず、万物を潤す雨の素因で、祥雲瑞日とて吉祥を意味するがために意匠化されたもの」とある。 綬の幅は約3.6cmで、青みがかった白色地に赤い線が左右にはいる。 勲四位には綵花(さいか)が付される。 綬の下には満洲帝國皇室の蘭花紋が配され、裏側には「勲功旌章(くんこうせいしょう)」の文字が入る。更にその下に可動式の連結部分をもって本章が下げられている。 蘭花及び本章は、地は金色(裏側も同じ)である。色がついている部分は七宝で、赤い部分以外は色が透き通っていない。本章の大きさは縦横各4.8cm、蘭花は約2.2cm。 丸形の略綬も日本のものと色違いの同型である。 |