旧大宮島(グアム島)要図

アパカポイント 水際陣地

アパカポイント標石

アパカポイントは、グアム島西海岸中央にあるアプラ湾海軍基地の南側にある史跡で、日本軍守備隊の水際(すいさい)陣地の遺構がある。

ガイドブックによってはここを掲載していないものもあるが、波打ち際に作られた陣地も残っており必見である。

日本軍水際陣地の銃眼

下半分くらいは砂に埋もれている。 銃眼部はコンクリート製である。

この陣地は、コンクリート製の掩蓋(えんがい)に土をかぶせて偽装したタイプではなく、元々の地形をくりぬいて構築されたものである。

銃眼部を近くで見たところ
波打ち際に構築された日本軍の水際陣地

波打ち際の地形を利用して作られた陣地で、おそらく機関銃陣地だったと思われる。

マリアナ諸島での島嶼(とうしょ)防衛戦の頃は、水際(すいさい)防御が陸軍の基本的方針であり、そのため現地ではこのような水際陣地が多数構築された。

しかし、実際には米軍の圧倒的火力と兵力の前に、対上陸戦闘開始前に大打撃を受けるなどして次々と島々を失ったわけである。

機関銃のものと思われる銃眼

よく、「なぜこんな海岸に陣地を作るのか?」といった疑問が提示されるが、ミッドウェイ海戦での大敗北をよく知らなかった当時の陸軍(特に現地部隊)の認識では、「強力な聯合艦隊が健在であり、これが米艦隊・上陸部隊に打撃を与えるはずである。したがって、上陸してくる敵がいても兵力は小さく手負いの部隊が上がってくるだけだから、海岸部で撃破可能である。」ということだったといわれる。 だからこそこういうところに陣地を作ったのである。

監視孔と思われる小さい開口部
上記陣地を少し離れた位置から見たところ
同じ場所の昔の写真
説明板

海上からアパカポイント付近を見たところ

海兵隊指揮所跡記念碑

アパカポイントの近くにある海兵隊指揮所跡の記念碑