旧乃木大将邸

(その2)

厩(うまや) (外側)

敷地を出て道路側から見たところ。

明治22年に新築された。平家建て、日本瓦葺。間口約12.5m、奥行き約4.5mで、4つに区画された馬房や馬糧庫等がある。

厩(うまや) (内側)

厩の右側には愛馬用の井戸がある。

愛馬用の井戸

厩右側にある愛馬用の井戸。

厩の内部(正馬壽號の馬房)

乃木大将の正馬「壽(す)號」が飼育されていた房。壽號は、ロシア軍のステッセル将軍の愛用したアラビヤ産の牡馬で、明治38年1月5日、水師営の会見の際に乃木将軍に贈呈しようとしたが、乃木将軍はステッセル将軍の志を謝し直ちにこれを受け取ることは軍規の許さないことだとして、後日を約してこれを「壽號」と名づけて戦役中乗用し、凱旋後払い下げを受けて自分の馬として愛用した。

大将は、壽號を明治39年末に種馬として鳥取県赤碕郡佐伯友文氏に贈り、後、大正4年5月、同氏から島根県隠岐島村上寿夫氏に贈られ、海士村渡辺淳三氏のもとで飼育中の大正8年5月27日に死亡した。馬齢23歳で、その仔馬は二十数頭。

厩の内部(副馬璞號の馬房)

副馬「璞(あらたま)號」は去勢馬で仔馬はなかった。

厩脇の煉瓦塀

旧乃木大将邸(その3)

(平成13年11月17日初掲)